家を実際に建てるのは現場の職人さんですが、私たちが接するのは建築会社の営業マンです。営業マンが設計士や職人、インテリアコーディネーターなどとの間に入って家造りは進められていきます。
つまり、家造りは営業マンとの間の円滑なコミュニケーションによって成り立っていると考えることもできます。良い家を建てるためには、優秀で相性のいい営業マンの存在が欠かせないのです。
●営業マンに求めたいスキル
・聞き上手
営業というと「セールストークの上手な人」というイメージがありますが、話が上手いだけでは家造りはできません。要望を聞き出し、理解する力が必要です。
話が面白い人よりも、多少寡黙でもこちらの話をじっくり聞いてくれる人の方が良いです。
・提案力がある
要望を聞いてくれることも重要ですが、依頼主は住宅のプロではありません。抜けている部分や、間違っている部分もあります。そうした不足部分などについて、正しく補ってくれる提案力があるとありがたいです。
・十分な知識がある
営業は専門家とではありませんが、家造りに必要な基本的知識がないと話になりません。
また、素材や設備、トレンドや法律など、住宅に関わる状況は常に変化しています。常に最新の知識を身に着けようという姿勢のある営業マンは、まさに頼れる存在と言えるでしょう。
・経験を積んでいる
知識だけでなく、過去の成功例や失敗例からより良い家造りができる営業マンであって欲しいです。
・リーダーシップがある
営業は依頼主と職人や設計の人、インテリアコーディネーターなど、様々な人達の架け橋となる存在です。一つの家を協力して完成させるためのリーダーシップが非常に重要です。また、専門的な知識を持つ人との人脈があると良いです。
・交渉力がある
家造りの中で、建築会社の社内や近隣の人、役所の人などと交渉が必要になる場面もあります。そうした時に上手く間に入って取り持ってくれる力があると心強いです。
・熱意がある
一番重要なのは家造りに熱意を持っていることです。これがなければ、他の部分がどんなに優れていてもいい営業マンとは言えません。
●優秀な営業マンの見つけ方は?
先ほど上げたようなスキルを持っている人を見分けるのは非常に難しいのですが、住宅の営業マンに限れば簡単な質問でおおよそ見当をつけることができます。
それは、営業の経験年数と今までに担当した棟数を聞くことです。
長く営業を続けていればそれに応じた経験を積んでいるはずです。また、営業を続けていられるということは、必要な能力と知識を持っていると考えることができます。目安としては、経験年数は3年以上、担当した住宅の数は年6~7棟あると良いです。
もちろん、これに満たない数であっても、人当たりがよかったり、相性の良さそうな人だったりするのであれば契約を考えても良いでしょう。いくら優秀な人物であっても、相性の悪い人とコミュニケーションを取り続けるのは大変です。