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間取り

子ども部屋に間仕切りを作る時の注意点

子どもの人数が多い場合や、狭い家の場合、子ども部屋の間取りは悩みのタネです。
きょうだいの人数にあわせて部屋を作ると、部屋数が多くなる上に、一つひとつの面積も狭くなってしまいます。
また、子どもが小さいうちから部屋を与えてしまうと届きにくくなってしまうと言う心配もあります。

そこでよく採用されるのが間仕切りを利用した子ども部屋です。広い一つの部屋を子どもたちの部屋とし、小さいうちはきょうだいで一部屋を共有します。子どもが成長したら間仕切りによって部屋を分割し、個室のように使おうという発想です。このような部屋の使い方を提案するメーカーも多く、実際に広く採用されている方法です。

しかし間仕切りによって子ども部屋を分けることについては欠点も多いです。ケンカの原因になることもあります。
今回の記事では、子ども部屋に間仕切りを作るメリットとデメリット、上手に使う工夫などを紹介します。

◯間仕切りの方法

一つの部屋を複数人で使う場合、間仕切りの方法にはいくつかあります。

●収納

カラーボックスや本棚を部屋の真ん中におき、それぞれのスペースを区切る方法です。学習机や二段ベッドなどの大型の家具で行うこともできます。

遮るものがないため、コミュニケーションが取りやすく、きょうだいが一緒に遊ぶにはぴったりです。風通しや日当たりも確保しやすいです。
家具の配置によって区切っているだけなので、模様替えがしやすく、子どもが独立した後に他の用途で部屋を使う時も便利です。

この方法の欠点は、場所を分けることができるだけで、音や光を遮ったり、プライバシーを確保したりすることはできないということです。
子どもの年齢が近い場合や小学生のうちは良いのですが、年齢差があったり片方が中学生になったりした場合などには不便です。生活リズムのずれにより、物音や光が勉強や睡眠の邪魔になってしまいます。

また、背の高い棚を部屋の中央に設置する場合は、地震の際に転倒しないように固定する必要があります。

●カーテン・パーティション

部屋の真ん中にカーテンを引いて目隠しをしたり、パーティションを立てて区切ったりする方法もあります。
家具よりも多少大掛かりになりますが、仕切りの撤去も簡単で、模様替えや部屋を別の用途に転用するのも簡単です。
特にカーテンは開閉が容易なため、必要に応じていつでも間仕切りをなくすことができます。

家具を仕切りにするのとは違い、視線を完全に遮ることが可能で、一定のプライバシーを保つことができます。ただし、音を遮るのは不可能で、やはり互いの生活音が睡眠・勉強の妨げになる可能性が高いです。

カーテンの場合は隙間を作ってこっそり覗き込むこともできるため、兄弟仲があまり良くない場合はトラブルの原因になりやすいです。
また、風などで簡単に揺れるため、窓を開けて換気をしたり、扇風機を使用したりする場合には注意が必要です。

●可動壁

引き戸や可動式の壁を設置することで、個室に近い形で部屋を分けることもできます。
設置には工事費が必要です。間仕切りを使わない時には壁が邪魔になりやすいです。

光についてはほぼ完全に遮ることができ、普通の壁よりは劣るものの音も聞こえにくいです。廊下につながる扉を別々に用意しておけばほとんど個室と同じで、プライバシーも確保されます。

 

◯間仕切りのメリット

●子どもの成長にあわせられる

子どもが小さいうちは目の届きやすく一緒に遊びやすい大部屋に、子どもが成長したら仕切って個室に、というように子どもの成長にあわせて部屋の形をかえることができます。

子どもが独立し、子ども部屋がいらなくなった後も広い部屋のほうが使いみちも多く便利です。

●費用を抑えられる

部屋数が増えるとそれだけ費用も嵩みます。壁そのものはもちろん、クロスの面積も電気関係の配線も大幅に増えるためです。

●リフォームの柔軟性が高い

壁を増やすのは簡単ですが、減らすのは大変です。

子どもが独立した後に2部屋を合体して一部屋にしたいと考えても、強度の問題で壁を壊せない場合も多いです。

間仕切りの一部として固定壁を設置する場合もありますが、後からその壁を撤去できる構造になっているかどうかは必ず確認しておくようにしましょう。

 

◯間仕切りのデメリット

●プライベート空間が確保しにくい

間仕切りによって子ども部屋を分ける場合、子どもが成長してから問題が発覚するケースが多いです。

すでに述べたように、収納やカーテンによる間仕切りでは光や音を完全に遮ることはできません。可動壁であれば光は完全にシャットアウトできますが、普通の壁よりも音漏れはしやすいです。

年齢が近い同性のきょうだいならば問題になりにくいですが、年が離れているきょうだいや男女のきょうだいの場合は間仕切りの方法に注意が必要です。

●子ども部屋以外に使いにくい

子ども部屋に間仕切りを作るのは、独立後に別の用途で部屋を使いたいという理由が非常に多いです。

しかし、間仕切りを前提とした部屋は横に長かったり、ドアが2つあったりと普通の部屋とは少し違う作りになります。上手に使うには工夫が必要になることもあります。

特に用途もなく、ただなんとなく「広い部屋のほうが便利そう」という理由で間仕切りを使った子ども部屋にするのはあまりおすすめしません。

広い部屋は冷暖房の効率も悪く、使い勝手がよくないので結局物置にしか使っていないという人もいます。

●部屋の分け方で不満がでやすい

最初から子ども部屋が2つに分かれているよりも、途中まで共用だったものを2つに分けた時のほうが

子どもからの不満が多くなりやすいです。

仕切りで面積を当分に分けたとしても、日当たりや風通し、使い勝手を同じように分けるのは難しいです。

 

◯間仕切りで失敗しないためのポイント

●防音性を高める

生活音が睡眠や勉強の邪魔にならないように、音漏れへの対策は必須です。引き戸や可動壁の素材を防音性の高い素材・構造にすることで子どもたちのストレスを減らすことができます。

●日当たり・使い勝手は平等に

一つの部屋を単純に面積だけで分けると、居心地の良さがアンバランスになってしまいやすいです。設計の段階で、日当たりが平等になるよう気をつけたり、風通しに問題あったりしないかチェックしましょう。
また、電気のスイッチやコンセントの数にも気をつけましょう。本棚や学習机などの家具の裏にコンセントが隠れてしまわないように注意も必要です。

●平等にできない部分は付加価値で調整

できるだけ2部屋が同じように分けると言っても、隣家の配置の関係で日当たりが同じにならなかったり、ベランダに面している窓が限られていたりなど、完全に同じにするのは難しいです。
そのような場合は、部屋に付加価値をつけて、不公平感がでないように工夫するのがおすすめです。たとえば、ベランダのない側にはロフトを設置する、日当たりの悪い部屋には天窓を作るなどです。

 

◯子ども部屋の間仕切り

小さな子どもがいる家庭や、きょうだいの多い家庭では、一人ひとりの個室を用意するよりも間仕切りによって大きな部屋を共同で使ったほうが便利です。子どもの成長にあわせて部屋の形を変えることができ、独立後も部屋を活用しやすいです。

ただその一方で、プライベートの確保がしづらかったり、生活スタイルの違いによってストレスの原因となりやすかったりなどのデメリットもあります。

快適で暮らしやすい子ども部屋にするためには、騒音や光の対策をしっかりと行い、プライバシーの確保も行えるように仕切りを作ることが大切です。

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