アイランドキッチンはキッチンにこだわりたい人に人気があります。
おしゃれで開放的なキッチンに憧れを抱いている人は非常に多く、注文住宅を建てようと思っている人ならば一度はカタログを眺めているのではないでしょうか。
しかしアイランドキッチンにしたものに、後悔している人が多いのも事実です。憧れだけでアイランドキッチンに決めてしまう前に、どんなデメリットや注意点があるのかをチェックしておきましょう。
◯アイランドキッチンとは
アイランドキッチンは壁と接していないタイプのキッチンです。料理教室でよく見かけるような形です。
開放感があるのが最大の特徴です。ダイニングにいる人の顔が見えやすいという点では対面式キッチンと同じですが、吊り戸棚も壁もないアイランドキッチンはよりダイニング・リビングとのつながりを感じることができます。
圧迫感や疎外感もなく、リビングと一体になることで部屋を広くみせられます。
キッチンの周囲どこからでも台所に立てるため、複数人で料理する場合にも便利です。家で料理教室を開く予定ならアイランドキッチン一択と言ってもよいでしょう。
トーヨーキッチンが2001年に売り出したのを皮切りに、開放的でおしゃれだと人気が出ました。
対面型と比較すると価格は高く、最低でも100万円以上、グレードによっては400万円以上になることもあります。
◯アイランドキッチンのデメリット
一見魅力的に見えるアイランドキッチンですが、対面式キッチンやI型キッチンにはないデメリットがあります。安易に選ぶと失敗の元になります。
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小さな子どものいる家には向かない
アイランドキッチンならリビングにいる子どもの姿が見やすく、小さな子どもがいる場合に向いていると思うかもしれませんが全く逆です。
キッチンからダイニングへ行きやすいということは、キッチンに入りやすいということでもあるためです。
アイランドキッチンはダイニングとの仕切りが全くないため、気がつかないうちに子どもが調理スペースに入ってきてしまいます。キッチンには包丁やコンロ、熱いものが入った鍋など危険なものがたくさんあります。コップや皿などの割れ物も小さな子どもの手が届かないようにしなくてはなりません。
揚げ物をしている最中に子どもが足元に来てしまうと思うとおちおち唐揚げも作れません。
また、リビングとつながっている関係上、キッチンが遊び場の一部になりやすいです。アイランドキッチンは周囲を駆け回るのにちょうどよい形をしています。調理中に駆け回られては危ないですし、イライラしてしまう原因にもなります。
子どもがキッチンに入り込まないようにするための柵が市販されていますが、アイランドキッチンの場合は設置が難しいです。そもそも、わざわざ柵を付けるぐらいなら最初からアイランドキッチンにするべきではありません。
犬などのペットがいる場合も同じような理由でアイランドキッチンはおすすめしません。
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収納が少ない
アイランドキッチンは対面型キッチンよりも構造上の問題で収納が少なくなります。結局、食器や鍋などの調理器具のために壁際に食器棚などの収納を設置することになるでしょう。調理の際はキッチンと収納の間を往復することになり、動線は対面型キッチンと同じかそれよりも長くなります。
ビルトインタイプの食器洗い機を設置する場合はより収納が限られます。
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匂いが広がりやすい
キッチンの周辺に仕切りも壁もないため、調理の匂いが広がりやすいです。専用の換気扇を付けることで多少軽減は可能ですが、匂いの広がりやすさは対面型の比ではありません。うっかり何かを焦がしてしまった日には、家じゅうに焦げ臭い匂いが広がります。
同様に、油はねなどの汚れも広がりやすいです。汚れの飛散を防ぐには、ある程度の高さがある仕切りを設けたり、カーテンを設置したりする必要があります。
また、リビングやダイニングの壁材や床材、カーテンについても汚れや匂いの対策を施さなくてはなりません。
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アイランドキッチンに合わせて間取りを考える必要がある。
アイランドキッチンと他のキッチンでは家事の動線が異なります。快適に暮らすためには、アイランドキッチンにあわせてプランをたてなければなりません。
また、キッチンはどうしてもごちゃつきやすい場所になるため、部屋をすっきりさせてみせる工夫も必要になります。玄関方向から丸見えにならない配置にしたり、視線を遮ったりする工夫が求められます。
空調についても考える必要があります。アイランドキッチンでは一部屋の面積が広くなるため、冷暖房費が高くなりやすいです。
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リフォームしにくい
アイランドキッチンは他の形のキッチンに比べるとまだまだ少数派で、規格もばらばらです。リフォームでキッチンを新しくする際に、同じサイズのアイランドキッチンがあるとは限りません。
違うサイズのアイランドキッチンにリフォームする場合、床を削ったり貼り直したりの大規模な工事になります。
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価格が高い
アイランドキッチンが高価なのは、他のキッチンに比べると工事に手間がかかるためです。壁から距離があり、ガスや電気、水道の配管・配線の距離が長くなります。換気扇もアイランドキッチン専用のものが必要になります。
ハウスメーカーも設備メーカーもアイランドキッチンは高価な設備という認識です。標準仕様にアイランドキッチンが含まれているメーカーはありません。アイランドキッチンを選択した場合、参考価格や施工事例に挙げられているような価格よりも高くなる可能性が高いです。
◯アイランドキッチンは本当に必要?
憧れる人の多いアイランドキッチンですが、注意しなければならないポイントが非常に多いです。
特に小さな子どもやペットのいる家庭でアイランドキッチンを選択するのは危険です。
アイランドキッチンを検討する際は、様々なデメリットをしっかりと理解し、その上で本当に採用する価値があるかどうかよく考えましょう。